転職活動の面接時の後半でよく聞かれる質問として、
- これからのキャリアで何が実現したいか
- 何がしたいと考えているか
- 弊社でどんな業務を希望するか
といったものがあります。
この質問にも答え方次第では思わぬ落とし穴がありますので、ポイントを解説します。
目次
「転職」活動と「採用」活動の目的の違い
個人にとっての転職活動、企業にとっての採用活動、この両者の目的は実は、似て非なるものだという認識が必要です。それぞれ簡単に、整理してみましょう。
個人にとっての転職活動の目的
まず、個人にとって転職活動の目的は何でしょうか?
- やりたい仕事を実現できる環境に身を置きたい
- 条件面、給与、働き方、福利厚生を改善したい
- 将来イメージするキャリアの為に、〇〇のような経験が積みたい
- いずれ独立するために経験を積みたい
など、人によって理由は様々ではありますが、多くの場合、転職活動は「自分のやりたいことができる環境探し」であることが多そうです。
企業にとっての採用活動の目的
一方で、今度は企業にとっての「採用活動の目的」です。
- 技術面でサービスやプロダクトのグロースに貢献してほしい
- 〇〇のポジションでチームをリードしてほしい
- 専門性を武器に売上を上げて欲しい
- 既存のメンバーでは生まれないアイディアを提供してほしい
など、こちらも理由は様々ですが、一言で言えば「なんらかの手段で会社に貢献して欲しい」ということがわかると思います。
「やりたいこと」と「貢献してほしいこと」のギャップに注意
上記で整理した通り、会社が「こういったことで貢献してほしい」と考えていることと、個人が「今回の転職活動ではこういったことを実現したい」と考えていることが、一致すれば全く問題ありません。
一方で、自分自身の「やりたいこと」にベクトルが向きすぎる余り、「企業側が何で貢献して欲しいと考えているのか」を踏まえずにWillを伝えた場合に、
スキルは良いのだが、志向性が弊社とは合わないかもしれない
という懸念が生まれ、ミスマッチ判断となる場合もあります。
ギャップを埋める伝え方のコツ
ここでは、どのようにしたら上記のような「やりたいこと」と「貢献して欲しいこと」のギャップが生まれづらくなるか、その方法論について記載します。
仕事はWill/Can/Mustの3種類
大きく分けて、仕事には以下の3種類があると思います。
- やりたいこと(Will)
- できること(Can)
- 求められること=ミッション(must)
Must→Can→Willの順番で伝える
やりたいこと(Will)は何かと聞かれた場合、Willから答えたくなるところですが、ここではあえてMust→Can→Willの順番で伝えることをお勧めします。
具体的には、このようなフローです。
- 【Must】
まず自分に求められる役割やミッションを理解して、それを期待以上でクリアしたい※具体的なミッションがまだ不明な場合でも、このように伝えることで「組織の役割を全うして貢献する」という姿勢が伝わります。 - 【Can】
そうしていくうちに、その分野の仕事は自分に任せれば大丈夫、という状態を実現できると思う - 【Will】
その上で、自分としては〇〇や〇〇といったことにチャレンジしたい
このように伝えることのメリットとしては
-
- 相手が求めていることに応える姿勢があることを明示的に伝えることができる
- それにより「貢献」という互いの有益性が合致している為、自分のやりたいことを自由に伝えることができる
という点にあります。
やりたいことをきちんと伝えつつ、貢献したいつもりがあることも伝える
一次面接など、選考の序盤では企業が自身に具体的に求めている事がわかりかねる場合もあります。
例えそのようなシチュエーションであったとしても、「何かしらの方法で組織に貢献して欲しい」と企業側が考えていることは確かです。
上記の方法はミスマッチを防ぎつつも、きちんと自分のやりたいことを伝えるための手段のひとつです。
是非、「Will=やりたいこと」をお伝えする際の参考にしていただければと思います。

HOKADOKO運営チームの編集部です。IT/Web領域の転職支援事業やHOKADOKOを通じたサービス提供をしていく上で得た転職活動にまつわるノウハウをお伝えしています。
おすすめ記事
HOKADOKOに登録して
転職活動の機会損失を減らしませんか?
・まだもっと自分に合う企業もある気がする