副業に対する世の中の興味関心も高まっている中、転職先においても副業が許可されるのかどうか、気になる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
ここでは、IT/Web業界の副業に対する実態と、転職活動において副業の可否を確認する方法について解説していきたいと思います。
目次
政府の後押しで副業可の企業は増加傾向
政府による「働き方改革」の取り組み項目のひとつである「柔軟な働き方がしやすい環境整備」の一環として、フレックスタイムやリモートワーク、時短勤務などと同様に「副業・兼業の推進」がすすめられています。
厚生労働省においても「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を公表するなど、政府の後押しもあり副業について許可、解禁する企業は年々増加傾向にあります。
一方、これまでの日本の労働環境としては「副業禁止」が一般的であったことからも、副業の許可状況はまだまだバラつきがあるのが実態です。
副業に対するIT/Web業界の実体
IT/Web業界においては比較的、他の業界に比べ副業を認める傾向が比較的高い傾向があります。
特に、エンジニアやマーケター、デザイナー等については専門職でかつ、本人のスキルアップが本業にも活きてくるという好循環も期待できることから、副業を解禁する企業も増えてきています。
しかしながら、副業を許可している会社もどんな副業でも許可している訳ではありません。
下記にいくつか、副業に対してよくある企業のスタンスや副業する場合の条件や制限についての事例をご紹介します。
本業との競合を避け利益相反を防ぐ
副業が本業と競合する場合、本業の利益に相反する可能性があります。副業を許可している企業の殆どは、副業が本業の業務に影響を与えず、事業として競合しないことを求めます。
競業禁止契約や他の契約義務を遵守することも重要です。
本業に対するリソースを侵害しない
本業の業務の優先度やリソースに影響を及ぼす副業については、認められない傾向があります。本業の業務に支障をきたさない時間でおさまる副業の場合は、きちんとそれを説明するようにしましょう。
知的財産や権利を侵害しない
現職で生み出された知的財産や作品、制作物に関する権利の取り扱いについて、明確な社内規定がある場合があります。特に技術やソフトウェア開発、クリエイティブ制作に関連する場合、権利の帰属が従業員個人ではなく会社にあることも多く、現職の知的財産や権利を侵害しないようにすることが求められます。
透明性の確保と報告義務
副業に対してきちんと報告し、透明性を保つことを求めることがあります。定期的に企業に報告する義務がある場合もあります。
副業を相談する際のポイント
企業HPや求人情報を確認する
転職活動時に企業に対して面接などで直接質問をする前に、まずは企業HPや求人票を確認してみましょう。
副業に対する企業のスタンスが事前に確認できると、その後の流れも想像しやすくなります。
例えば、企業HPや求人票で大々的に「副業OK」「実際にこんな副業をやっている社員がいる」などの紹介があった場合、ストレートに企業に副業も考えている旨を相談できますし、情報が無い場合は「もしかしたら副業については推奨していない可能性がある」ことを前提にした相談方法が望ましいでしょう。
「副業OK」と謳っていなくても、副業OKの場合もある
これは重要なポイントですが、実は「副業OK」と求人情報の中に記載がなくても、実際は副業を許可している企業もあります。
これは、社員から相談が上がった際に、世情も加味してケースバイケースで状況判断している場合です。
「この副業はOK」「この副業はNG」といった事例を社内である程度溜めていき、その過程で一定のルールや規則が定ったら正式に副業ガイドラインを作成して社内に発表するようなケースもしばしばあります。
この過程の途中においては、企業HPや求人の募集内容の中に副業について言及されることがないことも多く、企業に対して現状を確認をしてみる必要があります。
企業の人事担当に確認する
副業に対しての捉え方やスタンスについて、上記のとおり企業によって流動的な可能性がありますので企業の人事担当に直接確認をしましょう。
確認先としては現場の面接官よりも、人事担当者との会話の際が望ましいです。
理由としては、現場の方の中にはいろいろな考え方の人がいて、中には副業には肯定的ではない人もいる可能性があるためです。これは世代や考え方など個々人によっていろいろな考え方があるので仕方ない点でもあります。
しかしここでは「会社の制度としてどうなのか、あるいはどのような方向性なのか」が重要ですので、会社組織の人事を司どる人事担当への確認が一番良いかと思います。
印象管理には気を付ける
副業の相談をした際に、「本業にコミットするよりも副業に精を出したい印象」「副業でお金を稼ぐことの優先度が高い印象」を与えないように注意しましょう。
「会社から与えられたミッションを十分にクリアすることが前提ですが、〜」
といった前置きを忘れないようにすることで、マイナスの印象を回避することが大切です。
最後に
以上、IT/Web業界の副業に対する実態と、転職活動において副業の可否を確認する方法について解説してきました。
転職活動においては、最後の項目で記載した「印象管理」の点も非常に重要になってきますので、是非心がけていただけたら幸いです。

HOKADOKO運営チームの編集部です。IT/Web領域の転職支援事業やHOKADOKOを通じたサービス提供をしていく上で得た転職活動にまつわるノウハウをお伝えしています。
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