転職活動では様々なタイミングで、「現在年収」と「希望年収」についての質問があります。
希望年収について、「上がれば上がるほど勿論嬉しいが、いざ具体的な額を聞かれたらどう答えたら良いだろうか」と迷うこともあるのではないでしょうか。
ここでは、IT/Web業界の転職活動における各タイミングでの希望年収の考え方や伝え方について解説していきたいと思います。
目次
希望年収を伝えるタイミング
まず、希望年収を聞かれるタイミングとしては以下が想定されます。
応募時
- エージェントを活用している場合
- エージェント経由で応募(=書類推薦)時に希望年収を伝えるケースが多いです。
- 自己応募をしている場合
- この場合、応募の段階では希望年収を聞かれないことも多いですが、求人サイトを利用している場合は求人サイトに登録している希望年収を企業側が参考にすることがあります。
また、企業によっては「面接前アンケート」という形で、アンケート内で事前に希望年収を聞かれる場合もあります。
面接時
面接の最後に現在年収の確認と合わせて、希望年収の確認をされることがあります。
内定前
内定の前の選考のタイミング(最終面接など)で、希望年収に変更がないかどうか再確認の意味合いで確認される場合があります。
年収は「市場価値」「現在年収」「給与テーブル」の掛け算
年収が決まるロジックは企業によって様々ですが、ひとつの考え方として「市場価値」「現在年収」「(入社する企業の)給与テーブル」の3つが大きく影響を与えます。
市場価値
市場価値とは、個人のスキルや経験がその市場においてどの程度の価値があるかを表す指標です。同じだけのスキルを持つ人々が労働市場においてどの程度の需要があるのかに比例します。
例えば、転職活動をした結果複数社から内定が出たものの、いずれの提示年収も現在年収より低かった場合は、現在年収が市場価値より過大に評価されている可能性があり、この場合希望年収の修正を検討する必要があるかもしれません。
現在年収
企業が内定時に提示する年収額を考える上で、現在年収をほとんどの場合考慮に入れます。
足元を見るわけではないですが、「現在年収プラスいくら出せば入社してくれるかな?」という発想があることはどうしても否めません。
とはいえ、現在年収を実態より多めに申告してしまうと後々に源泉徴収票を提出することで分かってしまう為、正しい額を申告するようにしましょう。
給与テーブル
ある一定以上の規模の企業では、給与テーブルというものが存在します。
一般的に、組織は従業員をグレードや階層に分けて給与を設定します。役職の有無や管理監督責任の有無、あるいはどの程度の専門性や経験値を持つかどうかによってグレードや階層が分かれます。
「市場価値」「現在年収」「給与テーブル」の組み合わせ
上記に示したように、希望年収は
・現在年収はいくらか
・自社の給与テーブルに照らし合わせた時に、どのグレード/階層に当てはまるか
という点を掛け合わせて判断される点は、意識をしていただくと希望年収を決める上で役立つと思います。
タイミングごとに注意するポイント
続いて、希望年収を企業に伝える際に、タイミングごとに留意すべきポイントをご紹介します。
応募時の希望年収は極力柔軟な姿勢を
まず大前提として、希望年収は自由に伝えていただいて構いません。
一方で、希望年収が現在年収よりも大幅に(100万以上〜)向上することを伝える場合は注意が必要です。特に応募のタイミングで企業に対して希望年収を伝える際にはある程度、柔軟な姿勢があることを示した方が望ましいです。
理由としては、面接を重ねる前の段階ではまだ自身の発揮できる価値が十分に相手に伝わっていない場合も多く、希望年収のアップ幅が大きいことに企業がミスマッチを感じ落選、という可能性があるからです。
この場合、
・希望年収の後に(応相談)あるいは(貴社規定に準じます)等と一言添える
などのような記載方法で、柔軟な姿勢があることを示すことをお勧めします。
内定前の希望年収は現実的な数値を
逆に、選考が進むにつれて強みや発揮できる価値がある程度十分に伝わっている状態であれば、実際に内定が出た場合に承諾できる金額を提示するようにしましょう。
もし他に進んでいる企業での内定年収金額がだいたいわかっている場合、それを伝えることも客観材料という説得力もあるため、有効な手段です。
こちらの記事を参考にしてみてください。
最後に
以上、IT/Web業界の転職活動における各タイミングでの希望年収の考え方や伝え方について解説して来ました。
年収を交渉したい場合についても、こちらの記事で解説していますので、是非参考にしてみてください。

HOKADOKO運営チームの編集部です。IT/Web領域の転職支援事業やHOKADOKOを通じたサービス提供をしていく上で得た転職活動にまつわるノウハウをお伝えしています。
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