転職活動の面接時によく聞かれる質問として、これまでの経歴における「得意分野」「主な実績」があります。
採用企業側としても、職務経歴書を見ただけでは分からない、本当に得意な分野や強みについて突っ込んだ質問をすることで、応募者が自社とスキル面でどれほどマッチするのかを測るのが狙いです。
ここでは、得意分野、主な実績、強みの伝え方のポイントを解説します。
一問一答になりすぎないよう注意が必要
通常、一問一答というのは、問いかけに対して簡潔に結論を述べることができるという、良い意味で使われます。
一方で、強みや得意分野については相手が「深掘りたい、詳しく聞きたい」という意図を持って質問をしてきている可能性が高いため、ここでの回答が簡潔すぎた場合、
- 本当に得意なのだろうか
- 具体的に、どういう経緯でその実績が出たのだろうか
- そこに再現性はあるのだろうか
などといった懸念が生まれ、聞いている相手が具体的なイメージまではできないということに繋がりやすくなります。
「説得力のある詳細」を意識
「説得力のある詳細」という言葉をご存知でしょうか?
これは、物事につき細かく具体的に伝えれば伝えるほど、説得力が増すという効果のことを指します。
<説得力のある詳細とは?>
例えば、サッカーが好きであることを相手に伝える場合、 単に「サッカーが好きでよく見ています」 と伝えるよりも、
「サッカーの中でも特にイタリアリーグが好きで、 〇〇というチームの、こういった戦略、戦い方が好きなんです。 なぜかというと、多くのチームがこういった戦術を取る中で、このチームはあえてこういったリスクを鑑みても、こういうスタイルを大事にしていて、それを〇〇という選手が中心になって….」
と、具体的な情景が浮かぶように、詳細を細かい粒度で相手に伝えることで、相手の印象は 「よほどこの人はサッカーが好きなんだな」という印象になります。
これを転職活動での面接に当てはめてみます。
(例)
【改善前】
Q「〇〇さんの強みってなんですか?」
A「私の強みは、ユーザビリティを意識したデザイン設計だと思います」
【改善後】
Q「〇〇さんの強みってなんですか?」
A「私の強みは、ユーザビリティを意識したデザイン設計だと思います。
例えば、ポートフォリオの中の●ページ目にあるプロジェクトの話です。
元々のデザインは〇〇〇を意識した作りになっていたのですが、実際にアクセス解析をしてみると直帰率が高く、ユーザーインタビューを数人してみたところ、〇〇が大変分かりづらいという意見がありました。それに対して、ディレクターともディスカッションし、仮説を立てて▲▲▲を重視したデザインに変更してみたところ、直帰率が3割ほど下がり、CV率も1.5倍に向上しました。」
自然と情景が浮かぶ”自慢話”
ここで大切なことは、無理に台本やセリフを用意し、それを暗記しようとしないことです。
多かれ少なかれ、面接は緊張感のあるシチュエーションとなる為、暗記しようとしたことが出てこないとパニックになってしまいかねません。逆に何も出てこないという状況になってしまうことは避けたいところです。
そこで、過去の経験において鮮明に情景が浮かぶような「自慢話」を2,3個用意することを推奨します。
その場でのアドリブが上手くない方であっても、自信のある自慢話であれば、事前に情景さえ頭にイメージできれば、上手く詳細を伝えることができるのではないでしょうか。
「起承転結」「PDCA」「紆余曲折」がコツ
説得力のある詳細、自慢話をする際には「ストーリー性」を意識することもおすすめです。
- 起承転結
第一句(起句)でうたい起こし、第二句(承句)でこれを受けて発展させ、第三句(転句)で場面や視点を転じ、第四句(結句)でこれらを受けつつ全体をしめくくる。
- PDCA
Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の頭文字を取ったもの
- 紆余曲折
こみいった事情ですんなりいかずに、いろいろに変化すること。
このようなポイントを意識することで、より「説得力のある詳細」に厚みが出てくると思います。
また、具体的な固有名詞や数字を織り込むことも大変効果的です。
是非、得意分野、主な実績、強みを伝える際の参考にしてみてください。

HOKADOKO運営チームの編集部です。IT/Web領域の転職支援事業やHOKADOKOを通じたサービス提供をしていく上で得た転職活動にまつわるノウハウをお伝えしています。
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