転職活動において様々な企業の選考を重ねていく中で、
- 果たして自分が今回の転職で「何を大事にしたいのか」が分からなくなってきた
- 本来大事にしたい軸が自分の中でブレてきたように感じる
- 良いと思える企業が多くて志望度順を決められない
このように感じる場面もあるのではないでしょうか。
そんな時は、転職軸を一度「可視化」して整理する方法がおすすめです。
具体例も交えてご紹介していきたいと思います。
目次
「転職軸」とは?
ここでいう「転職軸」とは、「年収」「会社の規模」「働き方」「英語を活用する仕事」など、転職先を選定する上で重視するポイントのことを指します。
もちろん、前職を退職する理由と関連するものでもありますが、それに限りません。
多くの場合では、現在抱えている課題と、将来実現したい環境や目標とが入り混じったものとなります。
よくある「転職軸」
ここでは、よくある転職軸を2つ(+それ以外)に分類してご紹介します。
働く環境に関連すること
- ワークライフバランス
- 年収・待遇
- 評価や昇給のスピード
- 福利厚生
- 評価制度
- 企業の雰囲気、風土
- 風通しの良さ
- 勤務地
- 会社の規模感・ネームバリュー
- 企業としての安定感
- 柔軟な勤務体系
- 子育て世代が働きやすいか
仕事そのものや成長に関連すること
- 職務内容
- やりがいを感じられるか
- 関わりたい事業かどうか
- 関わりたい業種かどうか
- 事業の将来性や市場の有望性
- 市場における競争優位性
- 裁量の大きさ
- 経営に近い位置で仕事ができるか
- タイトル・肩書き(部長職等)
- 意思決定までのスピード感
- キャリアアップの見込み(管理職への到達の見込み)
それ以外
- 経営者の人物像
- 理念やビジョンに共感できるか
- 社会的貢献性
- 勢い と 安定感のバランス
- 副業が可能であるか
様々な企業を受ける中で、整理が必要な場面も
転職活動をはじめた当初は定まっていたはずの転職活動の軸が、実際に企業への応募を進めていくうちに、個々の企業において様々な特徴や側面があり、最終的に大事にしたい軸の「整理作業」が必要なケースは多いです。
ここでおすすめするのが、一度、一覧にして可視化してみることです。
マトリクスで整理する方法
では、具体的な整理方法について見ていきましょう。
転職軸を思いつくだけ書き出す
まずは転職軸(=転職先を選定する上で重視するポイント)を書き出してみましょう。
いくつ書き出しても構いませんが、5個~8個程度だと後々整理しやすいと思います。
転職軸の重要度「高 中 低」を横に記入する
次に、転職軸の横に自分にとっての重要度「高 中 低」を記入します。あとで変わるかもしれませんが、あくまで現時点の直感で構いません。
選考中の企業名を書き込む
続いて、現在選考中の企業名を横に並べます。
各企業について「◎ ○ △ ×」を書き込む
書き出した転職軸に対しての各企業の印象を「◎ ○ △ ×」で書き込んでいきましょう。
不明な場合は「?」と記入しておくと、それが企業側との今後のコミュニケーションにおいて確認したいテーマとなります。
(余力があれば)点数をつけて数値化してみる
転職の意思決定は決して論理的な要素だけではありません。むしろ感覚的な要素の方が多く占めることもあります。
したがって、これはもし余力があればという程度ですが「◎ ○ △ ×」をそれぞれ「◎=5点 ○=3点 △=1点 ×=0点」といったように点数をつけて数値化してみると更にわかりやすくなります。
感覚的にそれが正しいのかを見直す
実はこれが最も重要なステップですが、出来上がった表を眺めながら
- 表を客観的に見たところ、どの企業が◎○が多いか
- 主観的な感覚、直感と照らし合わせた時に違和感が無いか
を見ていきましょう。
例えば、こちらの出来上がった表を見てみると
重要度「高」の転職軸4つに対して、A社が3つの◎でかつ年収についても○だと感じているので、他のB社、C社、D社と比較してもA社が良さそうです。
しかし、「主観的な感覚、直感と照らし合わせた時」に、感覚的にはC社の方がA社よりも惹かれているケースもあると思います。
この場合、
- 当初は「スキルの成長」という軸の重要度は「高」ではなく「中」だと思っていたが、実は最も大事な転職軸なのかもしれない
- 「スキルの成長」が◎であることが大事で、「年収・待遇」は◎でなくても○で良いかもしれない
- すなわち「年収・待遇」の重要度は「高」ではなく「中」かもしれない
といったような気づきを得るきっかけとなります。
この場合、A社ではなく、逆にB社についてもっと真剣に検討しても良いかもしれません。
このように可視化をすることで俯瞰的に見て比較がしやすくなりますし、転職軸の重要度について再考する機会にもなり得ます。
最後に
以上、転職軸を図解しマトリクスで整理する方法について、具体例も交えてご紹介してきました。
繰り返しになりますが、人間誰しも論理的な意思決定だけで転職を決めるわけではありません。
直感と客観を織り交ぜながら、転職活動の軸について再考する機会があれば参考にしてみていただけたら幸いです。

HOKADOKO運営チームの編集部です。IT/Web領域の転職支援事業やHOKADOKOを通じたサービス提供をしていく上で得た転職活動にまつわるノウハウをお伝えしています。
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